やっちゃんの読書日記

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これ、いったいどうやったら売れるんですか? 永井孝尚 読んでみた! No3

 

これ、いったいどうやったら売れるんですか? (SB新書)
 

 

雪の北海道でマンゴーを育てる

 
十勝で冬にマンゴーを作っている
→夏に冬に降った雪で大型ハウスを冷やし、冬場は十勝温泉の温水でハウスを温めることで、マンゴーを夏だと勘違いさせて冬にマンゴーを作っている。十勝は全国でも日照時間がトップクラスなのでこの方法が成立している。
 
なぜまた、冬にマンゴーなのか?
→マンゴーは贈答用としてよく選ばれるため、年末にマンゴーがあれば、売れると感じていた。
 
さらに、宮崎のマンゴー生産者の方から、十勝の人に、「十勝なら日照時間もあるし、温泉もあるから冬場にマンゴーをつくれるんじゃないの?」という打診があったことがきっかけだそう。
マンゴー生産者は、マンゴーを流行らせたいが、冬は寒くて宮崎じゃ作れない。
宮崎のマンゴー生産者にとってクリスマスにマンゴーを出荷するのが長年の夢だったそうだ。
 
しかし、宮崎のマンゴー生産者にとって、十勝でマンゴーを作られることは、ライバルとなるのではないか?
→その心配はなく、宮崎のマンゴーは春から夏にかけて、北海道は、冬に出荷されるため、市場では競合せず、むしろ年中マンゴーを食べれるということで、マンゴーの需要も拡大する。
 
このように他社の商品が買われることで、自分たちのお客さんもより高い価値を得る相手のことを
マーケティングでは補完的生産者と呼ぶ
 
十勝のマンゴーは、一見すると農産物の商品開発であるが、実際は冬にマンゴーをたべるという顧客開発を実現している。
 
このように、
商品開発の目的は、商品を作ることではなく、商品を使うお客さんを創り出すということ
 
本来の「イノベーション」の意味価値を創り出して社会に変化を生み出すことだ
十勝マンゴーも「真冬にトロピカルフルーツを食べる」というお客さんを生み出したイノベーション
 
・ではどうしたら十勝マンゴーのように成功する商品開発のためにはどうすればいいのか
お客さんのニーズの考え方が重要なカギになる
①お客さんも気づかないニーズを捉える→成功する
②商品中心に考える→失敗する
③お客さんの言いなりになる→失敗する
 
①お客さんも気づかないニーズを捉える
商品開発を成功させる→お客さんを創り出す
最初にお客さんも気づかないニーズを捉えることが必要
昔の米国では「口臭」という概念があまり一般的でなかった
しかし、他人の口臭に悩む人は多かった。
そこで、
「口臭で人間関係が悪くなります。口臭を予防しましょう」と提唱
「気が付かなかったけど、自分も口臭で迷惑をかけてるかもしれない」
 というお客さんを創り出した
 
・商品開発の主役はお客さんで商品は脇役
商品開発ではなく顧客開発という考え方が重要
お客さんの言いなりになると失敗する
→プロダクトアクトに陥ってしまうと失敗してしまう
 
・そうならないためのコツ
「そもそもお客さんって誰だっけ?」
「これってお客さんにとって、何がいいの?」

 

これ、いったいどうやったら売れるんですか? (SB新書)